DP皆伝がDTM皆伝を目指すブログ

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DTM1曲目の反省会その2:課題

bonnou.hateblo.jp

↑の続きです。今回は課題と優先度を整理してみました。

■コード理論&リハーモナイズ

・優先度:中

・対策:不要

・雑感:

コード知識はあればあるに越したことはないが、ある程度は「なんかいい」の感覚で済ませて問題なさそう。 アレンジ対象を耳コピできない壁にぶつかった時に、理論をヒントにコードを探ることで、 感覚も理論もちょっとずつ養えればいい。 それなりに時間がかかる作業でもあるので、あえて「課題を設けて耳コピ」を繰り返すことはしない。

 

■旋律(メロディ、ベース、リフ、オブリガード)創造力

・優先度:高

・対策:★☆★要検討★☆★

・雑感:

アレンジ目的でDTMをやっていると、オリジナル曲の作曲と違い、0からメロディを考える頻度があまりない。 そのせいかわからないが、今回「いざアレンジ作業!」となった時に、 コードバッキングやシンセアルペジエーターに頼れない箇所で コードやボーカルメロディに調和するベースやリフ、オブリガードを考えるのに物凄く苦労した。 音楽理論のうち、スケールやモードに関する知識が必要と思われる。

 

■対旋律(ハモり)創造力

・優先度:中

・対策:不要

・雑感:

感覚である程度なんとかなる部分でもあるので、優先度はやや低め。 ハモリを考えること自体はすごく楽しいので、あえて優先度を下げてバランスを取りたい。

 

■ドラムパターン創造力

・優先度:低

・対策:不要

・雑感:

ドラムが重要であることは百も承知だけど、しばらくは感覚や書籍等の情報に任せて、 作ったことのないジャンルを作る度にだけ調べる程度にしておきたい。 ドラムマニアのプレイを習慣化するのもありだが、ゲーム自体が難し過ぎて今のところ続いてない。

 

■曲全体の構想力

・優先度:超高

・対策:★☆★要検討★☆★

・雑感:

いろいろ書いているけど、直近の課題を一言でまとめると 『0の状態から曲をイメージしてそこそこ聴ける状態にするまでの時間を短くしたい』の一言に尽きる。 特にEDM系だと、ドラムを打ち込んでその先が出てこなくて時間を浪費することが多い。

そのためには「脳内で曲をイメージする能力」、「脳内でイメージした曲をDAWで再現する能力」がざっくり必要で、 後者はある意味『脳内からの耳コピ』なので、音色に拘らなければ難しくないけど、 そもそも前者がしっかりとしてないと始まらない。 そのためには「アウトプット頻度を上げ」た上で、「インプットを豊かにする」必要がありそう。

 

■音色知識/シンセサイザー知識

・優先度:高

・対策:★☆★要検討★☆★

・雑感:

脳内で良い曲がイメージできた後、その音をDAW上で再現する際に、 「鳴らしたい音がすぐ用意できるか」が非常に重要になってくる。 曲を作り始めてから探す・作ることもできるが、 お気に入りの音や使いたい音をストックしておいたり、 シンセを触って音作り能力を鍛えておいたほうがよさそう。

 

■楽器を生っぽく聞かせる打ち込み技術

・優先度:低

・対策:不要

・雑感:

これは、例えば「ストリングスのベロシティやボリュームコントロールを凝る」等、 楽器の特性を理解して、自然な音にするための打ち込み技術のことを指す。 重要なことではあるんだけど、まずは「早く、そこそこ聴けるもの」を優先させたいので、 しばらくは「気になるところだけ微調整する」に留める。

 

■ギターの演奏、レコーディング技術

・優先度:超高

・対策:★☆★要検討★☆★

・雑感:

ギターはジャンルに寄らず使用される頻度が高い割に、 打ち込みでそれっぽく聴かせるのがめちゃくちゃ難しい。 今のところ、DTMは趣味としてじっくりのんびり長く続けるつもりなので、 ギターは打ち込みで再現する技術を鍛えるより、ある程度弾けるようになった方が良さそう。

 

■ミキシング技術

・優先度:中

・対策:コンプ以外:音圧本を参照する、コンプ:設定値変更と音の変化量

・雑感:

「早く、そこそこ聴けるもの」を優先させるため、そこまでは拘らない予定。 コンプがまだ理解しきれていないので、時間をかけるとしたらコンプ。

 

■マスタリング技術

・優先度:低

・対策:テンプレートプロジェクトに過去の設定を組み込み、徐々にメンテする。

・雑感:

2週間DTMの中で一番苦戦したポイント。 マスタリング設定を調整したことで、ミキシングの後戻りが発生したので、対策は必要。 ただし、まず普段の耳コピやスケッチアレンジではマスタリングのことは深く考えないことにする。 また、マスタリングのためのエフェクター設定値も、的外れなことは避けたいけどあまり凝りたくはない。

1曲として全体を仕上げたいものが出来上がった時に、曲の一番盛り上がるサビを早めに作って、 サビだけでマスタリング設定(CD音源と同じ音量で音が出てればOK)と作業時のモニタリング設定を整えてから その後の打ち込み、ミックス作業を進めれば、最後にあたふたすることもなくなると思われる。

DTM1曲目の反省会その1:手順振り返り

今年8月から定期的に耳コピやスケッチアレンジをして遊んでましたが、のなかくん(@NONAKA_CHIN)からのお誘いにより「2週間で1曲作る」ということに挑戦しました。「お題」は『冬』、「ジャンル」や「オリジナルか否か」は『自由』です。

1曲丸々作り上げるということが初めてのことで中々苦戦しました。記憶が薄れる前に、今回どのような手順で作ったかを振り返ってみようと思います。

なお、出来上がった曲は以下になります。どんな内容でも構いませんので、ご感想、ご意見、ご指摘、イイネ、リツイートをお待ちしております。

soundcloud.com

[手順1]:オリジナルにするか既存曲アレンジ(bootleg)にするかを決める。

もともと、DTMにおける直近の目的・目標が「駒形友梨さんのボーカルオンリー音源を使ってアレンジ曲を作る!」なので、アレンジにしました。

対象曲は、身近な友達や、ツイッターのフォロワーのミリPの方々に少しでも興味を持ってもらえるよう、「アイドルマスター ミリオンライブ シアターデイズ」の「虹色letters / Cleasky」を選択しました。

[手順2]:原曲のキーを確認する。

前奏やボーカルメロディを幾つかMIDIキーボードで弾いてみます。この時点では打ち込みません。使われている鍵盤は大体決まっていて(100%ではない、例えば『恋の音色ライン / 二階堂千鶴』とか)、どの鍵盤がドレミファソラシドになるか、そのドレミが何個飛ばしで構成されているか(遠い昔に音楽の授業で習った、全全半全全全半・全半全全半全全)でキーが分かります。今回はEメジャー(ホ長調)です。

これは『作曲少女』でラーニングした知識です。私が一番初めに読んだDTM本で、私でもなんとかなるんじゃ・・・と思わせてくれた良本です。

[手順3]:原曲のコードを耳コピする。

ひとまず前奏~1番Aメロの耳コピを始めました。正しそうだと判断できたら、DAWに入っている適当なピアノ音源で打ち込んでおき、コード確認用トラックとして作曲作業の最後まで残しておきます。

最近、簡単なコードであれば、時間はかかりますが耳コピできるようになってきました。今回の2週間DTM企画が始まる直前に、コードに関する書籍(『コード編曲法』、『使える! コード理論 丸暗記不要のクリエイター向けレッスン』)を読みながらMIDIキーボードでひたすらコードを弾いたり耳コピしていたのが効いているんだと思います。いつか、曲を聴いてすぐにコードが分かるようになりたいですなぁ・・・

耳コピの具体的な流れとしては、ベースの音をコードの主音と仮定してダイアトニックコードを弾いて、曲と合うか確認します。合わなければ転回、それでも合わなければ、ダイアトニックコード以外のコードを試したり、特定のコードからどれか1音だけ周りの違う音に変える等、いろんなコードを当てはめてみて、合っているかを耳で判断します。

なお、このコード耳コピ作業は、この段階で曲全体を一気に行うのではなく、下記[手順9]、[手順10]の作業とある程度平行して少しずつ進めました。

[手順4]:冬っぽい曲をいっぱい聴く。

自分が冬っぽいなと感じる好きな曲でプレイリストを作成し、通勤中に聴きながら、どんなジャンル、楽器、音色、リズム、メロディから冬を感じるのかを考えました。(ピアノ、ストリングス、低音刻みエレキギター、シャリシャリシャンシャン加工気味のドラム、冷たい音がするシンセ、8分で下降するメロディの繰り返し、etc・・・)等、感じた・気づいたことは、思いつき次第メモアプリにメモりました。

[手順5]:今回作る曲の展開をざっくりと決める。

今回はお題が「冬」なので、連想ゲーム的に「冬の1シーン」を想像し、曲展開のイメージにしました。初期段階では「冬」→「雪」→「スーパードンキーコングのふぶきの谷」→「雪が降り始め、だんだん強くなり、やがて止む」とありきたりに連想し、今回作る曲の展開も「まず静かに始まって、雪を音に見立てて段々振り積もらせる」という発想・イメージが出来ました。

その後の作業を進める内にも思いつくことがあり、最終的な曲展開はもう1段階変貌を遂げたのですが、[手順11]で後述します。

[手順6]:今回作る曲の構成を文章化する。

上記[手順5]で決めた曲展開を原曲に当てはめた時に「ここはあの楽器を鳴らしたいですなぁ」「ここはこの曲のどこそこみたいな雰囲気にしたいですなぁ」という気持ちも生まれてくるので、パクリを恐れず全てメモりまくると、次第に曲全体や部分部分を言葉で形容したメモの塊が出来上がりました。このメモを実際の打ち込み作業時のネタにします。

DTM技術が上達してきて、頭にある音を即座に形できるようになったら必要なくなりそうな手順ですが、今の私にはとても無理な話です。なので、少しでも頭に浮かんだ考えや音は、すぐ音にはできなくても、忘れる前に文章にしておこうという考えです。

[手順7]:コードをアレンジする。

上記[手順3]でコードを耳コピした時に気づいたのですが、原曲は前奏からAメロまでひたすら似た展開のコードを繰り返してしています。ざっくり単音で表すと「ファーソードーーー」「ファーソーラーーー」みたいな2パターンのコード展開があって、Aメロの終わりまではどっちかのパターンが来る感じでした(多分)。

「コード編曲法」等の書籍で、別ジャンルの曲に聞かせるためコードを変える(リハーモナイズする)ことができる&重要ということを知識として得ていたので、繰り返しているコードを少し改変して、冬の寂しさみたいなものが出せないか探ってみてできたのが、今回作った曲で初めからAサビ終わりまで繰り返しているコード進行です。

[手順8]:冬っぽい音がするシンセ音色を探す。

今回、シンセは買いたてホヤホヤの『Sylenth1』(主にパッド以外)と、MIDIキーボードを購入したら付属してた『Xpand!2』(主にパッド)をメインで使用しました。デフォルトプリセットとネットに転がってる大量のプリセットの音を鳴らし、今回のお題に合いそうな冬っぽい音色、冷たい音色を探し、見つけたら音源だけ設定したトラックとして残しておきます。

[手順9]:コードにボーカルのメロディを入れる。→ボーカルを音きりすで原曲から抜き出す。

この時点ではボーカルはボカロに歌わせる想定だったので、ボーカルのメロディを耳コピし、ボカロでベタ打ちしました。 上記[手順7]のコードがボーカルのメロディとマッチしているかはここで確認します。 また、下記[手順10]を行う際にも、ボーカルのメロディが先にあるだけで、曲として成立しているか判断しやすくなったり、こうしてみようという発想が生まれやすくなりました。

しかし、不慮の事故でボカロの設定が数時間先祖返りしてしまい、全部ボカロで頑張る気力が失せてしまったため、結局は以下の記事を参考に、原曲から抜き出したボーカルを使用しました。

ch.nicovideo.jp

[手順10]:荒めに曲全体を打ち込む。

上記[手順6]で考えたことを、作りやすいところから実際に音にしていきます。ミックス作業はフェーダーの音量調整ざっくりのみで、PAN、EQ、コンプ等は一旦後回しにしました。

上記[手順8]の音色探しの段階で先行的に出来上がりつつあった「前奏」と「2番Aメロ」を主軸として、他の箇所へ広げていきました。ベースラインを考えるのがまだ苦手なので、ドラム→ハーモニー構成音色→ベースの順で足していきました。

今回は一か所を作りこんでいく(例:サビをまず仕上げる)ことはせず、曲全体をまず荒く打ち込み、とりあえず曲全体で何かしらの音が鳴っている状態をまず目指しました。イメージした音の再現が難しかったり、盛り上げ方が思いつかないところは、いったんドラムとコードだけの状態にしました。すると、2番サビ、Cメロ、大サビ以外は割とサクサク埋まりました。

ここまでで、前半の1週間が経過しました。

[手順11]:荒すぎる箇所についてアイデアを絞り出す。

上記[手順9]で埋まらなかったエリアを、曲として成り立たせるため、かなり悩みました。解決した順に記載していきます。

・2番サビ

曲製作期間の1週間ほど前に、#765BNFの企画(DAY1DAY2)で皆さんの素晴らしいミリンジをたくさん浴びた結果、「やはりギターは打ち込みではなく弾けて録音できねばならぬ」という思いが生まれていました。

そのため、これまた買いたてホヤホヤのオーディオインターフェイスSteinberg UR12』と、2017年5月のヨルナイトがきっかけで購入して眠っていた数千円のエレキギターを使って、初めてギターを録音しサビに取り入れました。

・Cメロ

冬関係なく、光田康典さんの『LAHAN』や『時の傷痕』のような鳥肌ストリングスを作ってみたいという想い(寝言は寝て言え)があり、ストリングスのみという構成は早めに決めました。ただ、『虹色letters』の原曲のCメロだけだと助走があまりできなくて、長いこと悩んでいたのですが、『想い出はクリアスカイ / Cleasky』のCメロが意外にもマッチすることが判明したので、ストリングスの中音に取り入れて今の形になりました。

・大サビ

『虹色letters』のCDを、ドラマも含めて今一度聴き直した後に、家の玄関のチャイムっぽい音をLogicデフォ音源内で見つけてしまったことで、雪が積もった翌朝の二人の風景が浮かんでしまいました。その結果、「例のセリフ地帯を決行すること」、「大サビはザ・クリスマスソングな曲でよく聞く楽器を使ったアレンジにすること」、「1番と2番で、島と都会、自然感と人工感、クリーンギターとエレキギターを対比させること」が固まりました。

なお、エレナのセリフは、実際はUnityちゃんです><;

[手順12]:ミキシング作業を進める。

一通り曲の内容が固まったところで、各トラックの音量、PAN位置、EQの調整、コンプの設定を行いました。残り時間が緊迫していたため、EQは気になるところのみ調整し、コンプの設定については本の記載を参考にしました。なので、EQについては詰めれておらず、また、コンプの掛け方については変化が耳であまり聞き取れていないけどとりあえずそれっぽくかけた、という状態です。

[手順13]:マスタリングしてできた音声ファイルの音量を確認する。

実は、今までLogic Pro Xの機能でバウンス(音声ファイル書き出し)をしておらず、再生中の音をQuicktimeで音声キャプチャするという手抜きをしていました(汗)。Logicでバウンスしてできた音声ファイルを聴くと、原曲のCD音源に比べてやたら音が小さいという問題にぶち当たりました。

いろいろ試行錯誤した結果、マスターにリミッターをかけると音量が上がることがわかったので、CD音源と同じ音量になるように設定しました。設定値等の吟味は今回は諦めましたが、おそらく最適解ではないため、何が正解か今後も探る必要があります。

[手順14]:通勤中にレビュー&帰宅後にレビュー指摘反映を行う。

ここまで来たら、後は気になるところを見つけては潰す作業の繰り返しでした。家で聴く時間を節約するため、通勤中の時間をレビュー時間に当てました。

 

長くなりましたが以上です。次の記事で、今回の取り組みから見えてきた課題を含め、今後の課題を整理し、打開策検討と優先度付けを行おうと思います。

『クロックワイズ / 駒形友梨』の前奏のコード耳コピ

クロックワイズはト長調!わからんながらもあってそうなコードを当ててみたけど、全く自信がない。 トップノートがここまで同じの続くかってのがすごく不安。

mqube.net

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リミッターお試し

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今作ってる曲について、一旦荒くミキシングしてみてバウンスしてみたところ、他のCD音源に比べて音がやけに小さい事象が発生したのが先週金曜日。で、全体的に音量を上げると次は音が割れる。金、日、月といろいろ試したところ、Outputの最後にリミッターを刺すと音割れせず音量(音圧?)が上がることがわかった。念の為バウンス時のノーマライズも「オーバーロード保護のみ」をONにしておいた。正解かはよくわからない。

画像は馬鹿みたいな設定値でリミッターを掛けた状態の記録。極端な例だけど、こうしても音割れは起きない。ただ、押しつぶしてます感はかなりある気がする。設定値については再吟味する必要があるけど、「音量が小さい」&「ボリュームを上げてミキシングすると音割れが発生する」に対する暫定対応は一旦見つかったので、もともと時間をかけたかった曲作りの詰めにようやく戻れます。